その吐息にさえ、支配されている―。社内外から有能な人材だと評価されている社長秘書の雲丹。そんな彼女には誰にも知られたくないひとつの弱みがあった。それを唯一知る男がいる。この男の命令は絶対。決して断ることはできない。まわりからは気の強いキャリアウーマンだと見られているが、この男の前ではそうではいられない。6年ぶりに男と連絡を取った。もう会わないと決め、自ら連絡を絶ったはずが、おめおめと自分から連絡を取ってしまった。その負い目もありながら、男の指定したスイートルームで会う約束をした。男はあの頃と同じように女を迎え入れ、あの頃と同じように女に触れていく。どうしても拒みたがる矛盾。不安と戸惑いの中、命令されると、再び女は男に屈していた…。
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